Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

UE5 初心者・入門者向けPPLineDrawing導入手順

数日前にジャンプ+で公開中のこちらのルポ漫画でUnreal Engineを漫画で使う!というツイートがバズりました。

今年の2月に開催した、UE4 Manga Anime Illustration Dive Onlineの影響もあり、Unreal Engineの漫画需要は更に上がりつつありますね。
www.unrealengine.com

そのおかげで線画抽出のポストプロセスマテリアル、PPLineDrawingを使ってみたいという方が再度増えているようです。

unrealengine.hatenablog.com

実際に導入された漫画家さんの例。

ただし、漫画家さんにはやはり導入方法がわからないという方も多く、簡単とは言え導入まで苦労する方もおられるかもしれません。

「さすがに今更ポストプロセスマテリアル導入の解説なんていらんだろ…」と思っておりましたがUE4からUE5になってこの導入についてを解説されている記事も少ないようなので、ここで改めてUE5版での導入手順の解説をしておこうと思います。

今回はUnreal Engine 5.0.3を用いて解説します。それでは早速いきましょう。

PPLineDrawingを入手

PPLineDrawingはGitHubにて現在もパブリックドメインで公開中です。

github.com

上記GitHubリポジトリーからPPLineDrawingをDLして、保存したZIPを展開してください。


PPLineDrawingをプロジェクトへ入れる

ZIP展開したフォルダーを線画抽出したいUnrealプロジェクトにコピーします。コピーする際はPPLineDrawingの『Content』フォルダーをそのまま線画抽出したいプロジェクトの『Content』のある場所へそのままコピーしてください。※別フォルダーに入れると正常に認識しないので注意

プロジェクトに戻り『コンテンツブラウザー』にPPLineDrawingが追加されていれば成功です。


ポストプロセスボリュームに適用する

PPLineDrawingを適用するためにはポストプロセスボリュームと呼ばれるアクターに適用してあげる必要があります。まずはポストプロセスボリュームを配置しましょう。画像のように選択して、ポストプロセスボリュームをどこでもいいので配置しましょう。

配置されたポストプロセスボリュームが選択状態になっているかを右上にある『アウトライナー』から確認してください。

確認ができたら右下の『詳細』から『レンダリング機能』という項目を探し、『ポストプロセスマテリアル』、『Array』と順番に開き、『+』ボタンを1回押して、『選択』という部分を選んで『アセットリファレンス』を選択します。

次に『なし』という項目がでてきたら選択して、検索可能状態となるので『LineDrawing』と入力します。すると2つのマテリアルにフィルターされるので、『PPI_LineDrawing』を選んでください。ほぼ同じ名前の『PP_LineDrawing』というマテリアルでも利用可能ですが、パラメーターを弄りたい場合には『PPI_LineDrawing』の方を選んでください。

更に少し下の方にある項目で、『ポストプロセスボリューム設定』を開いて、『Infinite Extent(Unbound)』という設定のチェックを入れておきます。これを入れておかないと、ポストプロセスボリュームの中にカメラが入らないと線画の効果がでません。

これで導入できました!!


パラメーターを修正する

そのままでは自分が欲しい線画にならない場合『PPI_LineDrawing』を開いてパラメーターを調整します。

なんか線が太いなーと思った時は『xxx Line Tickness』もしくは『xxx Line Sampling Scale』というパラメーターを調整すると全体的に線が細くなったり、太くなったりします。

またPPLineDrawingには4つの線描画ロジックが組込まれており『Use xxx Lines』というパラメーターのチェックを外すとことでそれぞれをオンオフできます。必要かどうかをチェックをしたり外してみて試してみましょう。

パラメーターの説明もマウスでパラメーターの上にカーソルを配置することで表示してくれますので参考にしてください。

最終的に調整してみてこんな感じになりました!!今回はCityサンプルを利用させていただいています。

こんな感じでぜひPPLineDrawingを活用して漫画やイラストを描いてみてください!