Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

UE4 Color Correct Regionで特定範囲内だけのカラコレをやってみる

UE4.26にはColor Correct Regionという特定の範囲内に対してのみ影響を与える色補正をかけることができます。Color Correctは元々映像系の専門用語ですが、UE4にも様々なColor Correct機能があります。

今回紹介するColor Correct Regionはボリュームのように扱うことができ、特定の範囲に対してのみ影響を与えるという少しだけ特殊な機能です。早速使っていきます。

Color Correct Regionを使える状態にする

Color Correct Regionはプラグインとして提供されているので、まずはプラグインをオンにする必要があります。プラグイン検索で"Color"と入力すればすぐに出てくるでしょう。

f:id:alwei:20210429145124p:plain

エディターを再起動後、"アクターを配置"タブから"Color Correct Region"と入力するか、"ボリューム"タブで"カラー補正領域(Color Correct Region)"というアクターを探してみて、まずは配置してみます。

f:id:alwei:20210429145347p:plain

これで無事利用可能となりました。

Color Correct機能を使ってみる

使い方は非常に簡単です。詳細の中から"Type"で形状を選びます。SphereかBox辺りが個人的には使いやすいと思います。形状の大きさはトランスフォームのスケールで調整しましょう。

適当な大きさにして配置。

f:id:alwei:20210429145742p:plain

次に"カラー補正領域"アクターの詳細からColor Grading Settingsを開き、グローバルの中を触ってみます。試しに彩度を高めにしてみます。数値はマウスドラッグだと、0.0~2.0までしか弄れませんが、直接数値入力することで非常に高い値を入力することも可能です。

f:id:alwei:20210429150604p:plain

これで範囲内にいるアクターをみてみるとこんな感じです。

f:id:alwei:20210429150704p:plain

かなり強い補正がかかっており、全体的に青と赤が強めにでているような感じですね。更に"Falloff"を0.0にしてみると、範囲内に満遍なくカラコレされていることがわかります。

f:id:alwei:20210429150940p:plain

更にCustom Depth Stencilパスがプロジェクト設定で有効になっている状態で、"Exclude Stencil"のチェックをオンにして、メッシュを持つアクター側の"Render Custom Depth pass"と"CustomDepth Stencil Value"になんらかの値が入っていると、範囲内のアクターを除外することができます。

f:id:alwei:20210429151450p:plain

更に今度は"Invert"というチェックをオンにすることで、特定範囲外すべてに対してカラコレを行うことができます。これはゲームでも色々と特殊な演出にも使えそうですね!

f:id:alwei:20210429151608p:plain

ちょっとした工夫で面白い絵になる

うまく活用することで面白い絵が作れます。

自分の周辺以外は真っ白な世界

f:id:alwei:20210429153140p:plain

入ってきたモノ全て真っ暗にしちゃうゾーン

f:id:alwei:20210429155542p:plain

自分の周辺と特定の対象のみ目立たせる

f:id:alwei:20210429155728p:plain

おおよそはポストプロセスマテリアルでも可能な内容ですが、様々なシェイプ形状で範囲を指定できるというのはなかなか便利ですね。ぜひ使ってみてください。