この記事はUnreal Engine 4 (UE4) 其の弐 Advent Calendar 2015の1日目の記事です。
さて今回はUE4というよりもコミュニティを活用してゲーム開発をより加速させていこう!というようなお話です。
コミュニティドリブン、つまりコミュニティの力を借りてゲーム開発の力を得るという事です。ここではコミュニティドリブンによってどういうメリットがあるのかというお話をしたいと思います。
なぜコミュニティドリブン?
インターネットの時代になってはや20年近く。そこから得られる情報量というのは昔と比べて比べものにならなくなりました。そして情報を発信する者、得る者はそれぞれがもちつもたれつつ、知らずの間に沢山の恩恵を受けています。
これは無料化されたUE4だけでなく、Unityといったゲームエンジン、Blenderやメタセコイアなどの3DCGツール、MikuMikuDanceのようなアマチュア向けソフトやOculus Riftに代表されるVRハード等でも同様で、沢山の方々がその情報を発信し、更に作品を発表されています。
そしてそこには自然と人が集まるようになり、コミュニティが出来上がっていきます。当然のようにUE4も多くのコミュニティ参加者により盛り上がりと見せています。そんなコミュニティに参加してみて、ゲーム開発のスキルを上げていこうという考え方がまさしくコミュニティドリブンなわけです。
コミュニティに参加してみよう
まずはこちら。
UE4ぷちコンはプロもアマチュアも関係なく誰でも参加できるUE4を使ったコンテストです。UE4コミュニティの参加者もここに多くのゲーム作品を投稿しています。(映像作品でもOK!)
参加するだけでUE4のスキルが上がり、ゲームも制作できるという一石二鳥なイベントで、とてもオススメです。次回も来年の春あたりに開催されそうな。
Twitterで"UE4 lang:ja"というツイートを追ってみると様々な情報がシェアされているのがわかります。"Unreal Engine"や"アンリアルエンジン"という検索で追ってみるのも面白いです。
特にツイッターは有用な情報が流れてくる事が多いので、普段ツイッターはやらなくてもアカウントはとっておいて、有名な方のフォローや検索を眺めているだけでもかなり情報が入ってきます。
そして可能であれば自分が得た情報があればどんどんシェアしてみてください。
UE4オフィシャルのフォーラムとAnswerHubです。
どちらも日本語セクションがありますが、特に海外の情報は見れば見るほどに情報の宝庫です。私もよく書き込んでいます。たまに英語フォーラムの方で自分のやっている事を共有したりと海外ユーザーとのコミュニケーションも楽しいです。
AnswerHubはみんなの疑問や問題の共有所です。わからなければ聞く。わかる人は答えるというシンプルな場所です。最近は日本語セクションで回答をしてくれる人が増えたので、大抵の質問には回答がつきます。
1つ言いたいのは、答えてくれる人は無料で善意のサポートをしてくれるわけですから質問する側も丁寧に質問をしてください。なるべく質問がわかりやすいように必要な情報を出す事、答えてくれた人に対しての感謝のメッセージをする等、当然な話なのですが。
情報を発信する側になろう
ツイッター等で情報を発信するのはとても良いのですが、ツイッターはその場で見るのには良くても後で見るのに適していない事が多いです。(ツイートの流れがよくわからず情報をまとめて確認する事が出来なかったりなど)
ぜひブログやWebサイト上で情報をまとめて公開していきましょう。例え簡単な事であってもわからない人は沢山います。やった事や失敗した事は全て後に誰かが同じ事をやる時に必ず役立ちます。その情報に助けられる人が沢山いるわけですから、これがコミュニティの力そのものになります。
最初は「間違った情報を流してしまったらどうしよう…」などの不安もあるかと思いますが、間違っているとわかった時点で訂正をすればいいわけですから気にしてはいけません。
というわけでぜひここを読んでいる方は情報を発信する側になってください!
オフラインイベントに参加しよう
UE4関連のイベントはここ最近沢山開催されています。公式イベントであるアンリアルフェスや非公式のUE4 MeetUpという名前でセミナーが日本全国で開催されています。
最初は東京、大阪ばかりでしたが、ここ最近では名古屋、札幌、九州、仙台といった場所でもMeetUpは開催されています。地方の方でも参加しやすくなっていると思います。
そういったイベントに参加するだけでクリエイターとしてのモチベーションが刺激されますし、多くの知見も得られるはずです。
またUE4はVR系や映像系のコミュニティとも密接に関連している事が多いので、それらのイベントにいくと自然とUE4のコミュニティやそれ以外のコミュニティとも繋がる事が出来て横だけでなく縦の繋がりも出来るので非常にオススメです。
そしてゲームジャムやハッカソンといった短時間でゲームを作るイベントにもUE4が使われる事が多く、非常に勉強になる事が多いです。
これはつい先日参加してきた、VR Game Jamというイベント中で実際に制作してきたゲームです。UE4を使用して30時間でネットワーク対応のマルチプレイVRゲームを作りました。Oculus Rift DK2の他にLeap Motionというセンサーデバイスも使用しています。
たった30時間でこれだけのゲームが作れるという濃密なゲーム開発が体験できるので、ゲームジャムなどのイベントへ参加も非常にオススメです。
コミケ、デジゲー博、Bit Summitなどにだしてみよう
更にコミックマーケットやデジゲー博、Bit Summitなどの同人やインディーゲームの販売イベントにだしてみるというのもオススメします。これらの最大のメリットは、明確な締め切りがあるので「開発しなければ!」というモチベーションの中で開発を出来るので、必然と作品が出来上がる可能性が高いからです。
もちろん毎回完成度では満足しない事が多いですが、それでもまずはゲームをだしてみる事が重要です。完璧を目指していてはいつまでも完成しません。私もコミケやデジゲー博には実際にUE4のゲームを出した事があります。
最大のメリットはやはり楽しいということ
コミュニティに参加するメリットは、やはり楽しいからです。色々な方の作品を見るのは楽しいですし、同時に負けてられないというモチベーションにも繋がります。そして互いに切磋琢磨し、更にゲームや作品の質が上がっていきます。その好循環を生み出すためにもコミュティドリブンという考え方が重要です。
ここまで読んだ貴方もぜひ、これらの事を何かひとつでも実行してみてください。
さて、明日はHogeTatuさんによる、ネットワークのパケットキャプチャやらのお話になるようです。楽しみです。