というわけでUnreal Engineの日本最大イベントであるUNREAL FEST 2015 YOKOHAMAへ行ってきて、今回も登壇しました。
結論から言うと最高のイベントになったと思います。イベントの講演内容はもちろん、ぷちコンやその他のサプライズイベントも豊富で本当に一日があっという間でした。
とりあえず他の講演者の方の内容の感想は他の方が記事を書いてくれると信じて、自分の講演した内容について語ります。
今回のテーマはネットワークとマルチプレイヤー
今回は以下のようなテーマで喋らせていただきました。
というわけでUE4でネットワークマルチプレイヤーゲームを作るための基礎的な知識を得るための第一歩となる内容を喋ってみました。
初心者でもわかりやすいように極力ネットワークの難しい部分は出さなかったつもりです。実際に講演後もわかりやすいというご感想をいただけているようでホっとしております。
#unrealfest2015 #roomB マルチプレイヤーゲームできてる! https://t.co/IGg6zIIQ8r
— 暇人(ゲームプログラマー) (@hima_zinn) 2015, 10月 18
暇人さんのツイートより。実際にマルチプレイヤー化されたゲームの様子。
少しだけスライドにない内容を補足させていただきますと、"オンラインサブシステム"を使用する際にLANを使用する場合には、プロジェクトの"Config"フォルダーにある、"DefaultEngine.ini"ファイルに以下の内容が存在している必要があります。
[OnlineSubsystem]
DefaultPlatformService=Null
UE4.9.2でデフォルトでプロジェクト作成する際には既に存在しているようです。ここでLANを使用せずに外部プラットフォームを使用する際には"Steam"等を選択する事になります。詳しいやり方は以下のドキュメント上に。
Multiplayer Shootout | Unreal Engine
ただし、このドキュメント通りに行なっても上手く動かなかったという例も聞きますので、ご注意ください。
オンラインサブシステムについては今回のアンリアルフェスで、モノビットさんがUE4のオンラインサブシステム対応を発表しておりました。
こちらがあれば外部のプラットフォームに依存せずに独自サーバーとしてオンラインサブシステムを使用する事が可能となるようです。まだ来春ですが、個人的に色々と期待しております。
Bullet TrainとOculus Touchの衝撃
アンリアルフェスにおいて、登壇者の役得というのもありOculus JapanのGOROmanさんのご好意でBullet TrainとOculus Touchを体験させていただきました。Bullet Trainに関しては以下をみればわかると思います。
これは Oculus Touch というモーションコントローラーとOculus Riftを使ってVR空間で現実ではありえないような銃撃戦闘を楽しめるVRデモです。当然このデモもUE4を使用して制作されています。
今回使用していたRiftもCV1と呼ばれる製品版とほぼ同様のモノであり、その完成度は段違いでDK2の時のように解像度の粗さは全く感じられませんでした。
それだけなら別にいつものVRですが、このOculus TouchとBullet Trainの相性が最高であり、とにかく銃を撃っているだけでも楽しい。それだけではなく銃を本来はありえないような持ち方も出来ますし、空中に銃を投げて落ちてきたところキャッチ!なんて事も出来ます。
ショットガンはしっかりとリロードする必要があり、通常は2つの手を使ってリロードするのですが、なんとターミネーターのシュワちゃんの如く、片手で思いっきり上から下へ振り回してリロードなんて事も出来、それを使うと二丁ショットガンなんという現実ではありえない戦い方も可能です!
移動は完全にワープを行なうような方式になっているので、加速していくカメラに酔うなんていう事もありません。そして敵を一方的に倒す事が出来るので、まさしくヒーローになれた気分です。
バレットタイムというスローモードになる状態を使えば敵の弾やボスが撃ってくるロケットですら投げ返す事が簡単に可能になり、誰でもマトリックスな気分も味わえます!本当にとにかく何をやっても気持ちいい!そして手がVR空間に存在するというのはここまで凄い事だったんだ!という事に終わってから気づきます。
当たり前のものが当たり前のようにあるけど、そこは非現実。戦闘が終わると、そこがVR空間だったというのがわかるかのように空間が少しずつブラックアウトしていく演出も素晴らしい。とにかく最初から最後まで印象的でした。
これはVRをまともに体験した時と同じくらいの衝撃がありました。とにかくOculus Touchはそれくらいに世界が変わります。Oculus Riftもあるけど、それと同じくらいにOculus Touchも注目されてほしい。
そしてこれが快適に扱えるように考慮されているBullet Trainというコンテンツ自体の凄さも実感できたというところです。結局はTouchも作るコンテンツ次第でありますので。みなさんもぜひOculus Touchを活かせるようなコンテンツを作っていきましょう!
@GOROman バレット @aizen76 さん pic.twitter.com/0ErGYViAY4
— GOROman (@GOROman) 2015, 10月 17
GOROmanさんのツイートより、Bullet Train&Oculus Touchを遊ぶ私。
ゲームエンジンの力
今回のアンリアルフェスでゲームエンジンの持っている力を更に味わう事が出来たと思います。ゲームもあるし、VRもある。映像にも建築にも使える。ぷちコンのようなコンテストもとても楽しいものです。これからも盛り上がっていくUnreal Engineというゲームエンジンをみんなで更に盛り上げていきましょう!