Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

Unreal Fes 2015 Osakaについて色々

去る2015年4月18日にグランフロント大阪内で大阪で初の公式イベント、Unreal Fes 2015 Osakaが行なわれました。

atnd.org

ツイッターでの実況については以下を参考に。

togetter.com

今回は内容について少しレポートしていきます。

UE4の新機能のご紹介と…ライブコーディングやるよ!C++だけどな!
他にもいろいろ詰め込むよ!

エピック・ゲームズ・ジャパンのシモダさんのセッションです。 多くの部分はスライドが語ってくれていますが、メインはGDC 2015で始めて登場したKite Demoについての解説です。

Kite Demoはリアルタイムで30fpsを維持しながらほぼプリレンダリングと変わらない映像という事で話題になりましたが、それの日本語版解説という感じです。

最後に少しC++でのライブコーディングもありましたが、途中コンパイルエラーが色々と出て焦るシモダさんはちょっと可愛らしかったです。

UE4 × Project Morpheus ~“AKB0048”דアクエリオン”多次元スペシャルライブ開発事例~

今回ある意味で一番注目だったUE4とProject Morpheusで版権モノを扱った映像コンテンツについての開発事例話です。

私もこのコンテンツ自体を体験した事がなかったし、映像ですら始めて観たものだったので、とても感動が大きかったです。どちらのアニメもずっと観てましたしね。

印象的だったのは、アクエリオンの無限パンチをブループリントのスプラインを使って実装していたというところです。非常にわかりやすい作りながらアクエリオンの無限パンチが違和感なく再現されていたのには驚きました。

更にProject Morpheusでの最適化。これはもうほとんどPCでOculus Rift DK2を触るのと同様の手段が通用するようです。基本はPC上で最適化を行ないある程度まで出来たタイミングでPS4へと転送→Morpheusで確認するといった流れになるようです。

Morpheusはまだ一般の開発者には公開されていないので、わからない事も多いですが、VR開発をしている方にはそんなに難しそうな感じではなかったです。ちなみにPS4の開発さえ出来ればOculus Riftと同様、コードを一行も記述する事もなく、Morpheusの開発は行なえるようです。

2DゲームをUEで作るってどうなの?

株式会社ドラキューさんのUE4で2Dのロボットアクションゲームを作ってみたいという、こちらも開発事例でした。こちらもある意味で版権を扱っているので、スライドや動画の公開はなさそうです。

www.dracue.co.jp

ちなみにゲーム自体は既にUE4マーケットプレースで配信中です。

www.unrealengine.com

内容はUE4で2Dゲームを作った時に、様々なメリットやデメリットの解説、更に自社ライブラリーで開発していたのと比べてどう違ったのか等の解説がありました。

実際自社ライブラリーで長年作っていたので、やはり戸惑いは大きかったようですが、UE4で始めて開発をしてみて2Dゲームでも十分にその恩恵はあったようです。今まで2Dゲームはスプライトが沢山だせれば様々な表現が出来ると思っていたようですが、3Dゲームエンジンに搭載されているポストエフェクトなどの機能は2Dゲームでも有効で、とても綺麗なエフェクトが演出出来たそうです。

もちろん完全にUE4に移行するという事はまだまだ不可能ですが、今後UE4を使ったゲーム開発もありえるといった〆な感じでした。

Powerful of Blueprint Visual Scripting 知られざるブループリントについて

自分のセッションなのであえて解説する必要はないと思いますが。
とりあえず自分が知るUE4のブループリントについてのTipsを細かく解説してみたつもりです。ただ、これだけではなくまだまだブループリントについては知らない事だらけで今後はもっと面白い機能が増えていくだろうなと思っています。

インタラクティブスタジオ 1-10design の考えるアンリアルエンジンの可能性

今回全くゲーム業界とは関係のない、広告関連のデザイン会社である、1-10designさんのセッションです。こちらもスライドの公開などはなさそうです。

www.1-10.com

1-10designさんはデザインといってもとても幅広い分野で活躍されており、CGの技術やデバイスに関する技術など、けしてゲーム業界にひけをとるような会社ではありませんでした。

CGはリアルタイムからプリレンダリングまで幅広くやりますし、様々なデバイスを活用したインタラクションはすばらしいものばかりです。今回はUE4を使った様々な事例を紹介していただきました。こういった業界でもUE4が活用されているのはとても面白いと感じました。

もちろん問題がないわけではないですが、基本的に無料で使えるUE4はCGや映像の業界にもとても凄い勢いで普及し始めており、まだまだ色々なものが出てくるのではないかと期待を膨らませてくれるような発表内容でした。

現在はUE4+Oculus Riftを使った新案件が進行中なようで、事例が出来ればぜひまた登壇していただきたいと思います。

ブループリント〜コンポーネントのワークフロー

最後のセッションはエピック・ゲームズ・ジャパンの人気者、ロブ・グレイさんのブループリントのコンポーネントを活用したセッションです。

これ、実はまだまだ新しい機能なので知らない人も多そうですが、UE4.7から新しくブループリントのコンポーネント化が可能になりました。これはとても面白い機能で、ぜひ動画があるようなので、観ていただきたいと思います。


Unreal Fes 2015 Osaka - Rob Gray - YouTube

コンポーネントだけで様々な事が出来るという事がよくわかります。

自分も早速ブループリント コンポーネントを使って便利な機能を作り始めています。

最後にまとめ

Unreal Fes 2015 Osaka、とても楽しめました。その後の非公式懇親会も大盛上がりで、大盛況のうちに幕を閉じました。大阪だけでこれだけのイベント、なかなかないと思います。

自分も大阪をメインに色々とやっていたおかげで今回のイベントが実現したと言われて驚きました。自分の活動が実になって、こういう形になるのはとても嬉しいです。

次回も十分開催される可能性があるので、今年もしっかりと情報発信やコミュニティ活動をがんばっていきたいと思います。