UE4はデフォルトの状態で使うと、とてもCPUやGPUに負荷がかかり、もの凄い勢いでバッテリーが消耗してしまいます。これは決して重い作業をするわけでもないのに、軽く作業をしたい時などに問題になることがあります。
これをいくつか解決出来るTipsがありますが、これらはパフォーマンスをどれも落として実行する手段なので、快適に使う方法ではありません。しかし場合によってはこれらのTipsが役立つと思いますので、覚えておいて損はないと思います。
今回はUE4.7.6の日本語版を使って解説しています。
リアルタイムアップデートをオフにする
UE4のビューポートレンダリングは、ゲームを実行していなくても常に更新され続けており、ゲーム実行前から様々な結果を確認する事が可能ですが、実はこれが最もコンスタントにGPUに負荷を掛け続けています。これをオフにする事で普段のGPU負荷を一気に下げる事が可能です。
上記の場所からリアルタイムをオンオフ切り替えができます。またCtrl+Rキーのショートカットでいつでも切り替えも可能です。リアルタイムでなくなった場合は負荷が抑えられ、カメラを動かすなどしなければ更新も行なわれなくなります。
バックグラウンド時にはほとんどCPUを使用しなくする
この設定は、実はデフォルトでオンになっています。もしオフになっていた場合には一度確認してみるといいでしょう。
このチェックボックスが入っている場合、UE4エディターがアクティブでなく、バックグラウンドになっているとCPU負荷が下がりほとんど消耗をしなくなります。
タブを結合しておく
UE4エディターはウィンドウを分割してそれぞれをタブ化する事が可能ですが、これをタブ化せずにウィンドウを個別にわけている状態だとこれまたCPUとGPU両方を消耗します。
例えばこのような状態、
これはタブが結合されておらず、個々のウィンドウの処理が走ってしまいますが…
このようにタブ化して、アクティブタブ化すると、それ以外のタブの処理は走らなくなります。これはかなり大きな処理負荷の差が発生し、知っていると知っていないでは、倍以上のバッテリー消耗が発生していると思ってください。
タブを結合しないままで使っているとかなり動作も重くなっているはずです。
リアルタイムサムネイルを切る
コンテンツブラウザーの便利機能として、リアルタイムにアセットのサムネイルを更新してくれる機能があります。これは便利ではありますが、地味にCPUなどの負荷になっています。
上記のようにコンテンツブラウザーからリアルタイムサムネイル表示を切る事により、CPU負荷を更に抑えます。
最大フレームレート値を設定する
これは最終手段になりますが、一番効果が高いです。それは更新する最大フレームレート値を変更する事です。
コンソールコマンドが打てる状態にしてから、下記のように打ちます。
"t.MaxFPS 10"と打つと更新フレームレートが最大で秒間10回に固定されます。もし10では少しカクカクしすぎるという人は20や30を試してみましょう。もちろん上げるほどに負荷は上がります。ただし、この設定でUE4上のほとんどの負荷を抑える事が可能となります。
しかしコンソールコマンドを直接入力する方式はあくまでも一時的です。永続的な設定がほしい場合には、下記の場所に
"C:\Program Files\Epic Games\4.7\Engine\Config\ConsoleVariables.ini"
"[Startup]" の下に "t.MaxFPS=10"
と入力します。ドライブ名とバージョン番号は各自の環境ごとに違う可能性がありますので注意してください。
ただし、この設定を行なうと4.7を使っている全てのプロジェクトに影響するので、注意してください。
まとめ
ここまでの設定を徹底する事により、バッテリーの消耗とPC本体の熱対策にもなります。ただし、これらの設定は快適に使う設定ではないので、軽くする事はできますが、あくまでも一時的な手段と考えてください。