現在Unreal Engine 5 Early Accessが公開されてから半年近く経過されました。それにあたって、少しずつわかってきたことがあります。そして最終的にUE4からUE5へと移行する人にとって最も重要なことが、『UE4にあった機能でUE5になったらなくなる機能があるのか?』ということです。
果たして現在使っている機能がUE5になっても残っているのか?ということが気になっている人もそこそこ多いのではないでしょうか。今回は少し趣旨を変えて、種類別にどの機能がなくなるのかをわかりやすくしておきたいと思います。
なおこれらの情報は既に公式ドキュメントにも公開されていますので、より詳しい情報はそちらから得ることができますので、あくまでも手っ取り早く知りたいという方向けの情報となります。公式ドキュメントでの解説は以下から。
移行ガイド | Unreal Engine ドキュメント
Unreal Engine 5 の重要な変更点 | Unreal Engine ドキュメント
レンダリング
仕様変更される機能
・Screen Space Global Illumination → 設定方法が変更&コンソール変数が削除
・スタンドアローン レイトレーシングが削除 → Lumen ハードウェアレイトレーシングで対応
・Mesh Distance Field → Lumenにおいて符号付きDistance Fieldが必須となったため標準でオンに
削除される機能
・Naniteがあるためハードウェアテッセレーションが削除
・Light Propagation Volumes & Distance Field Global IlluminationがLumenに置き換わるため削除
・レガシートーンマッパー ( r.TonemapperFilm=0 )を削除
ツール
削除される機能
・レガシーメッシュ編集プラグインを削除 → 新規のジオメトリ編集ツールに置き換え
・Movie Scene Captureを削除 → Movie Render Queueへと置き換え
・VRレベルエディターはVRプレビューのみで削除 → バーチャルプロダクションスカウティングでサポート
・Sequence Recorderを削除 → Take Recorderで全ての機能を引き続きサポート
・カメラアニメーションを削除 → Sequencerベースのカメラアニメーションシーケンスでサポート
非推奨な機能
・MatineeはUE5正式版で削除予定 → UE5 EAではまだ残っているが正式に削除される
オーディオ
削除される機能
・レガシーオーディオバックエンドを削除 → 標準でUnreal Audio Engineに置き換え
非推奨な機能
・Audio Volumes, Sound Class Mix, Sound Cuesは全て非推奨 → 最終的に全て削除予定
・Sound CuesはUE5のMetaSoundsへ置き換え
・Sound Class Mixは現在も利用可能なModulationとSubmixシステムへ置き換え
・Audio VolumesはUE5で現在開発中の新システムへ置き換え予定
ゲームプレイ フレームワーク
削除される機能
・Blueprint Nativization (ブループリントのネイティブ化)は削除 → ネイティブ化以外の最適化アプローチが必要に
コア
削除される機能
・Event Driven Loaderを削除 → Zen Loaderへと置き換え(ほとんどのユーザーは何もする必要なし)
非推奨な機能
・現在のStatシステムは非推奨 → UE5完全版ではUnreal Insightsへ移行予定
物理
プログラミング
仕様変更される機能
・標準でVisual Studio 2019のみサポート → 2015と2017は今後もサポートなし
・UPROPERTY変数の生ポインターはより高機能なTObjectPtrへと移行 → 自動変換ツールも提供
プラットフォーム
仕様変更される機能
・32ビット プラットフォームのサポートはなし
・プラットフォーム名の変更 → 下記の通りに
この他の部分
この他にも沢山の変更点・非推奨・削除される機能があると思います。まだまだ僕も情報収集している段階ですので、UE5移行時に大きな混乱がないようにしておきましょう。