Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

UE4 位置から対象への向きを取得するFind Look at Rotationノード

とある対象に対して自分の向きをそちらに向かせたいという状況は多々あると思います。

こういった状況の時、プログラムを作成する時には対象との位置ベクトルに対して、角度計算を行って向きを取得することができます。ゲームプログラマーであればこういった関数を自作することができるかと思いますが、簡単にこの計算を行うノードが存在します。

今回はこの対象に対しての向きを取得する、"Find Look at Rotation"についてを解説します。

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このようにプレイヤーキャラクターと椅子がレベルに存在している時に、椅子をプレイヤーに向かせたいと思った場合。椅子は予め動けるように"Movable"に設定しています。

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レベルブループリント内で以下のようにノードを組みます。椅子とプレイヤーキャラクターの位置を取得し、"Find Look at Rotation"の"Start"と"Target"に指定します。これで、Return ValueにはRotationが入っているので、あとは椅子をターゲットにして"SetActorRotation"を呼び出します。

あとはこれを実行すると…

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このように椅子がプレイヤーキャラクターの方を向いています。

たったこれだけですが、なかなか便利なノードのひとつなのでぜひ覚えて使ってみてください。

UE4.13で追加される新機能紹介!

2016/08/31 UE4.13のPreview 3が既にリリース済みですが、現状公開されている情報から追加される予定のメジャーな機能を紹介していこうと思います。これらの情報は主にUE4の公式フォーラムとYouTube上にある4.13の機能を解説しているLiveStreamからのものです。詳細は以下に。

forums.unrealengine.com

www.youtube.com

それでは早速紹介していきたいと思います。gif動画画像が多いので開く際には注意してください。

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UE4 GameUserSettingsを使ってウィンドウモードなどを設定する

UE4.10か4.11辺りから"Game User Settings"というものを利用できるようになりました。
これは元々UE4のコンソールコマンド経由で設定できたものを、ブループリントのノードから設定できるようにしたものです。

以下のページに設定ができるブループリント用ノード一覧があります。

docs.unrealengine.com

コンソールコマンドの場合、コマンド名がわからなかったり、複雑なコマンド用文字列を生成しなくてはならなかったりで面倒が多いものです。

今回はこれらのノードの使い方と注意点についてを解説します。

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UE4 実行ファイルに自作アイコンを設定する

リリースする直前にゲームが完成する時点でより細かい部分にこだわる人は実行ファイル(exe)のアイコンなども設定したいと思うはずです。

UE4でもこの設定が可能なのですが、ちょっと特殊なことになっていたので解説しておきたいと思います。

Windowsのアプリケーションのアイコンファイルはicoという拡張子で、単一画像と複数画像を含めたものを作成することが可能です。

しかしUE4でアイコンを設定する場合に単一画像で設定した場合には、正しい画像が設定されず、UE4デフォルトのUの文字のアイコンになってしまいます。

今回はこれを回避する方法を解説します。利用しているバージョンはUE4.12.5です。

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UE4 日本語環境でのMS-IME使用時のクラッシュなどの問題について

UE4には昔から日本語環境にてMS-IMEを利用した際に、ブループリントコンパイルを行うと、とても重たくなるという問題がありました。

Microsoft IME 2010を使用しているとBlueprintのコンパイルが異常に遅くなる - UE4 AnswerHub

この問題はかなり根が深く、MS-IMEを利用しなければそこまで問題になることはなかったので、一部のUE4ユーザーの中での暗黙の了解となっていました。
しかしこれがUE4.12で問題が更に深刻化しており、ブループリントコンパイル時にクラッシュが多発するようになったようです。

私の方からも「 この問題については早急に修正していただきたい」とエピックゲームズジャパンの中の人にお伝えしていますが、現状では修正されていない状態です。
一先ず注意喚起のためにこの記事を書いておきますので、UE4.12にてクラッシュが多発しているという方は、まずIMEをチェックしてみてください。

追記 : 他のどのIMEを使えばいいかわからないという方へ

Google日本語入力などをインストールしてください。ただしこれを使用したからといってブループリントの問題が全て解決するわけではありません。ただし、クラッシュはなくなるはずです。

pc-karuma.net

Windows 7Windows 8Windows 10で微妙に導入方法が違いますがそこまで対した違いではありませんので、必要になれば調べてみてください。

UE4 Lerp処理やEase処理を簡単に使う

ここ最近夏のイベントに向けてかなり忙しい状況になってきているので更新が下がっている状態です。9月まではこんな状況が続くかと思いますので、しばらく控え目の更新で。

久し振りにブループリントのノード解説をやります。今回はLerp処理とEase処理についてです。

これらのノードは移動や回転を処理する時に、加減速を伴った動作を可能とします。一部のゲームでは非常によく使う処理のひとつです。ブループリントではこれを通常のコードを書くよりも遥かに簡単に実現することが可能です。

まずは以下のように移動したいアクターと移動到達地点を予め決めておきます。これは移動開始地点と終了地点がわかればどのような方法でも構いません。

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