Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

UE4 Oculus GoでVRアプリの開発を開始するまでの方法

今月の5月2日、Facebookのカンファレンスイベント、F8にて突然発表されてその場で購入可能となったOculus Goですが、なんとその2日後に海外から輸入されて、手元にきました!

あまりに早く届いたので、テンションが高いです。

Oculus Goはお値段も安く、スタンドアローンで起動するので本当に快適です。発送も早いのでぜひこの機会にどうぞ。

www.oculus.com


さて、UE4でOculus Goアプリを開発するためには基本的にGear VRと同様の方法を使えば可能なのですが、微妙に詰まるところがありましたので、そこを解説します。


Android用ツールとGear VR用の設定をする

基本的にOculus GoアプリはAndroidで動作するGear VRアプリと同様です。なので、基本的な手順はまずAndroidアプリ開発用の設定を行いましょう。またUE4のバージョンはUE4.19以降が正式にOculus Goに対応したバージョンとなっているので、バージョンもしっかりと確認しましょう。

Android Game Development

Installing CodeWorks for Android 1R6u1

※現在UE4の最新ドキュメントは英語版のみなので注意

Code Works for Androidのインストールだけ間違わないように注意してください。必要になるかはわかりませんが、以下のSDKもインストールしておいた方がいいかもしれません。

Installing Additional Android SDK


最近のUE4でのAndroid開発はGradleを使うためにSDKライセンスに同意する設定が必要となるのでこちらも以下の手順から確認してください。

Android Quick Start


ちなみに本来はAndroidの開発者モード用の設定を行う必要がありますが、Oculus Goの場合、通常の設定方法ではありませんのでここでは無視してください。

次にGear VR用の設定を行います。

Samsung Gear VR UE4 Quick Start


上記の手順に従い、Gear VRを利用するために"OculusVR"プラグインをオンにしてください。Gear VRプラグインはOculusVRプラグインに統合されましたので、4.19現在は存在していません。

  • Minimum SDK Version: 19
  • Target SDK Version: 19
  • Enable FullScreen Immersive on KitKat and above devices: True
  • Configure the AndroidManifest for deployment to Gear VR

上記の設定もプロジェクト設定から行ってください。

ここまでで、Gear VR開発用の設定でした。ここから先はOculus Goとして必要となる部分です。

Oculus Go用の設定を行う

Oculus Goはスマートフォンではないため、通常のAndroidのように開発者モードをオンにできません。なので途方に暮れていたら…

Oculusの井口さんが答えを教えてくれました!ありがとうございます!!

まずは指示通り、Oculusデベロッパーサイトで開発者用の団体を作成しておきましょう。

Oculus開発者ダッシュボード


そして、Oculus Goを設定するためのOculusスマートフォンアプリを起動します。この時、Oculus Go自体は既に設定済みとします。Oculus Goの設定自体は他のサイトなどを参考にしてください。スマートフォンはおそらくなんでも大丈夫です。うちの環境ではGalaxsy S6を利用しています。

www.moguravr.com


Oculusスマートフォンアプリを起動しましょう。

f:id:alwei:20180504225835p:plain


"設定"から、ペアリングされた自分のOculus Goのシリアルが入ったところをタップします。

f:id:alwei:20180504230134p:plain


そして、"その他の設定"を更にタップします。

f:id:alwei:20180504230404p:plain


これで晴れてOculus Goの開発者モードがオンになり、通常通り開発が可能になります!


f:id:alwei:20180504230915p:plain

USBケーブルで接続されたOculus Goが、adbやUE4のエディター画面から認識され、"起動"ボタンの一覧の中にも出てきました!※Pacificという名前がどうやらOculus Goのことらしい

ではこれであとは自作アプリをOculus Goに転送したら完了!と思いきや、起動しようとすると以下のようなエラーが出ます。

f:id:alwei:20180504231136p:plain


これはどうやらデバイス(Oculus Go)側でPCとの接続を許可してあげなくてはいけないようです。Android的に言えばUSBデバッグの許可が必要ということ。

で、これを行うのはどこで???と思ったら、なんとOculus Goを被ると、直接画面に「PCとの接続を許可しますか?」みたいなメッセージが出ているので、コントローラーを使って許可します。(キャプチャー画像が撮れず…)

おそらくこれで許可することであとはUE4エディターから直接転送が可能になるはずです!

起動方法

開発者モードになると、Oculusダッシュの"ライブラリ"内に"提供元不明"という項目が増えていて、その一覧の中に自作アプリもあるはずです。

f:id:alwei:20180504232346p:plain


一度自作して転送してしまえば、この一覧から自由に起動が可能です。Gear VRのようなosigファイルの認証もないので、アプリ配布も比較的やりやすいはず。

UE4以外の環境でも開発者モードや起動方法については共通だと思いますので、ぜひ皆さんもOculus Goアプリの開発をしましょう!!