今回の記事も以前に引き続き、Unreal Engine 4 (UE4) Advent Calendar 2014の11日目の記事となります。
Unreal Engine 4 (UE4) Advent Calendar 2014 - Qiita
今回はUE4で使える様々なプラグインを紹介していきます。
紹介するのは、標準でついているプラグインではなくて、Web上にユーザーが公開しているもの中心に紹介していきたいと思います。
プラグイン自体の導入方法は簡単な解説となりますが、プロジェクトの特定フォルダーにプラグインのフォルダーを突っ込むだけで大抵は済みます。"Plugins"フォルダーは最初からプロジェクトにはないので、自分で作る必要があります。
プラグイン配置例:
/My project/Plugins/My Game Plugin/
あとはエディターを再起動して、"ウィンドウ"→"Plugins"から特定のプラグインのチェックボックス"Enabled"をオンにするだけです!
デバイス系プラグイン
一番プラグインの華とも呼べる系統のプラグインだと思います。かなり色々あります。プラグインを使用するためには当然該当デバイスが必要となります。
Kinect for Windows v2 Unreal Engine 4 Integration ...
Kinect v2用のプラグインです。当然ブループリントでも扱えます。フォーラムでもトップクラスに盛り上がっているプラグインのひとつです。特にUE4のIKの機能を組み合せるよことにより、全身の動きをキャプチャーし、ゲーム内に反映させたりといった高度なことができたりします。
[Plugin] Leap Motion - Event Driven
Leap Motion用のプラグインです。開発も非常に活発でどんどん機能が強化されているようです。ブループリントでほぼLeap Motionを制御できます。こちらも腕の動きや指の動きをとり、IKなどを組み合せることにより、細かい動きの制御ができるようになります。
Razer Hydra UE4 Test - YouTube
Razer Hydraというモーションコントローラー用のプラグインです。PS Moveのような動きをPC上で取得することができるようになります。日本ではマイナーなデバイスですが、海外ではそこそこ使われているようです。
Myoと呼ばれるアームバンドのジェスチャーコントローラーのプラグインです。まだMyo自体が販売されて間もなく、プラグイン自体もこれからと言った感じですね。日本では最近ようやく入手できたという人がチラホラとでてきた感じです。
DirectInputを使用したジョイスティックのプラグインです。現状UE4ではDirectInputを扱えませんので、DirectInputを使用してパッド入力をとるためにはこのプラグインを使用する必要があります。が、DirectInputにどこまで対応できているのかはまだよくわかりません…
ソースコントロール系プラグイン
UE4は標準でソースコントロールにはSubversionとPerforceに対応していますが、更にそれを拡張して別のものに対応してくれるプラグインです。
いわずもがなGitですね。しかしまだまだβバージョンのようで、導入してどこまで実用できるかはわかりません。そしてWindows専用です。
enlight/ue4-hg-plugin · GitHub
たいしてこちらはMercurial。個人的にはGitよりも好きです。同様にこちらもαバージョンであまりメンテナンスされていないようです。今のUE4で動くかは不明。
HTTPアクセス系プラグイン
HTTPを使ってWorld Wide Webにアクセスすることができるプラグインです。
やりとりに使われるのはデータはJSONが一般的なようです。
ブループリントを使ってHTTPリクエストができます。イベントベースなので、非同期にやりとりすることが可能です。アップデートも早く、既に最新のUE4.6にも対応しているようです。
[Plugin] Http/s REST, blueprintable JSON and Parse REST API manager at once (VaRest)
こちらもブループリントを使ってHTTPリクエストができます。上に比べると少し使い勝手が違うようです。イベントベースではないっぽい?とは言え大きく差があるようにも見えません。
プログラミング言語バインディング系プラグイン
様々なプログラミング言語をバインディングさせてUE4で扱えるようにしたものです。様々な種類がありますが、デバッグなどのサポートまであるのは一部っぽい?
[Released] Flathead = UE4 + Javascript
UE4でV8のJavaScript Engineが使えるプラグインです。UE4の公開後から即公開されているので、最も実績があります。ただし、最近は更新がないのかUE4.5からは対応していないっぽい?
ShookumScriptというスクリプト言語のプラグインで、マイナーながらかなりがんばっている様子。AAAタイトルとして有名なスリーピングドッグなどでも使われているそうな。マイナーですが、とてもゲーム向けな強力なスクリプト言語らしいです。
MonoをUE4上で動かすプラグインで、C#やF#が動くようになります。これはXamarinというMonoを作っている本家が作っているプロジェクトなのでかなり規模が大きいです。が、現在はまだクローズドでテスト中。直接申し込むことによって、テストに参加しプラグインを使用することができます。
表現&実現系プラグイン
何かを表現をしたり、別の機能を実現したりするプラグインたちです。ここでは雑多に紹介していきたいと思います。
Plugin: Launcher with graphics settings | Unreal Engine 4 Integration | Oculus VR Forums
起動時にグラフィックス調整ウィンドウを表示して、PC環境に合わせてパフォーマンスを調整することができるようになります。元々はOculus Rift用にパフォーマンスを調整するためのプラグインでしたが、Oculusを使わなくても問題なく使用することができます。実はうちのゲームでも使わせてもらっています。
Substance in UE4 | allegorithmic
Substanceという、主にテクスチャリングに特化したソフトの機能をUE4上で実現してくれるプラグインです。Substanceシリーズはインディー向けライセンスがあったりで、テクスチャーを描く手間を大幅に省いてくれるので、昨今ではかなり注目されているツールのひとつです。
いわゆる海上の波をシミュレーションしてくれるプラグインです。どこまで出来るかはわかりませんが、シミュレーション計算をGPUでやってくれたりと地味ながら色々とやれるようです。
Rollercoaster Plugin - Epic Wiki
Oculus Riftを使ってローラーコースターを簡単に実現できるプラグインです。自分で線路を引いてその上を自由にコースターで滑走できるようになったりします。
OpenSoundControllというネットワーク経由で音声をやりとりするためにプロトコルを実現させるプラグインらしいです。あまり聞いたことがないですが、OpenSoundControll自体は様々なアプリケーションで使われているものらしいです。
[Plugin] RadiantUI Now Free Under MIT License - UIs, HUDs, - HTML5/Javascript/CSS
HTML5&JavaScript&CSSベースなUIプラグインです。ネットワーク上のプレイヤー同士で同じWebアクターを参照したりすることができたりとWebの強みを色々をもっているようです。C++は使わずに全てブループリントでコントロールできる模様。
[Plugin] Web UI framework plugin (VaQuoleUI)
こちらもWebベースなUIプラグイン。上記と同じようにC++を使わずブループリントでコントロールできる。こちらもWebの強みを活かしたプラグインになっています。
まだまだいっぱいある
これだけプラグインを紹介してきましたが、まだまだ沢山あります。
そして標準でついているプラグインにも沢山機能があります。
今回さすがにそれらを紹介するのは難しいのでまたの機会に。
明日は M.K (@ryutorion) さんによる、『UMGで電卓を作ります』です!
楽しみです。