Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

UE5 BPノンブロッキングコンテキストメニューについて

UE5.3のPreview 1の配信が先日開始されました。内容は相変わらず非常に大きいので、ロードマップからぜひ確認してください。

さて、UE5.3を少し触ってみたところ、真っ先に気づいたのがブループリントでノードを検索する際に右クリックを行うとでてくるコンテキストメニューの動作です。
右クリックしてみるとわかりますが、普段だと一瞬だけ引っかかるような動作があるのですが、それが瞬間的に表示されるようになっています。

この機能、実はUE5.2から搭載されたもので、標準的には有効化されていない機能でしたが、UE5.3からはどうやら標準的になったようです。少し特徴のある機能なので解説してみたいと思います。

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UE5 Physics Control Actorでお手軽物理セットアップ

UE5.1からPhysics Controlプラグインという物理システムが追加されています。
更にUE5.2からPhysics Contro Actorというアクターが追加され、より簡単に物理挙動のセットアップができるようになりました。

Physics Control(以下PC)では名前の通り物理の細かなコントールが可能になります。ただし設定はそれなりにややこしく、物理が使えるようになるまではそこそこ手間がかかっていました。そこで登場したのが、Physics Control Actor(以下PCA)です。PCAではこれまで複雑だった設定部分がある程度簡略され、BPでのノード設定も最小限までであれば不要となりました。

PCを使うためには最低限、コリジョンが設定された物理アセットがメッシュ側に設定されている必要があり、通常はラグドール用のコリジョンがあれば十分です。ここでは標準マネキンのものを使うので、オリジナルのモデルで使いたい場合には独自に物理アセットを用意してください。

それでは早速使ってみましょう。

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UE5 PCG(Procedural Content Generation)ガッツリ入門

少し前にUE5.2が正式にリリースされました!!

docs.unrealengine.com

様々な新機能が追加される中、特に注目度が高いのがPCG(Procedural Content Generation)です。PCGとはプロシージャルにメッシュを配置しますが、配置ロジックを一定ルールで行えるようにノードグラフでロジックを制作可能な新機能です。

こちらの機能ハイライトでも最初の部分で大きく取り上げられています。
www.youtube.com

凄いことが出来そうな気がするPCGですが、現状ではその使い方が難しそうに思う人が多そうです。今回はなるべく簡単にPCGをしっかり使える基礎的な部分までを解説していきたいと思います。

それでは早速触っていきましょう!

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UEFN Verseでイベントドリブンな爆破スイッチを作ってみる

前回に引き続き今回もUEFNとVerseネタです。

前回はVerseを使ってTickモドキを実装しました。
unrealengine.hatenablog.com

今回はゲームを作る上で、とても重要となるイベントドリブンの仕組みをしっかりと理解していきたいと思います。イベントドリブンとはゲームの中で何かしらの出来事(イベント)が発生した時に、その発生したことをどこかへと通知する仕組みです。

このイベントドリブンが出来ていればあらゆるゲームの仕組みを実装することがしやすくなります。今回はUEFNの仕掛けとVerseを組み合わせて、爆破スイッチを作ってみたいと思います。

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UEFN VerseでTickモドキっぽいものを作ってみる

前回の記事ではUEFNでVerseを使った導入をやってみました。

unrealengine.hatenablog.com

今回は少しだけ進展して、Verseを使ってフレームごとの更新ができる機能、つまりUnreal Engineではお馴染みのTickに近い機能を実装してみようと思います。

ということは結論から言いますと、VerseにはTickに相当する機能がありません。Unreal Engineを使っている人からすると「えぇー!?」と思われるかもしれません。なので、Tickに近いことをしようとすると結構面倒くさいですが、出来なくはないです。

Verseが導入出来ていればすぐに出来ますので、早速やってみましょう。

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UEFN Verse事始め

先日のGDC2023でUnreal Engine 5.2の新機能とUnreal Editor for Fortnite(UEFN)が発表されました。
もちろんUE5.2にも注目するべきところなのですが、今回は特に目玉として発表されたUEFNについてを記事にしたいと思います。

UEFNはEpic Gamesが開発している大人気シューターゲーム『フォートナイト』のアドオンとして提供されるツールであり、中身はUnreal Editorをカスタマイズされたものとなっています。元々フォートナイトには『フォートナイト クリエイティブ』というゲーム内で独自のマップを制作するための仕組みが用意されていました。

フォートナイト クリエイティブ資料

このフォートナイト クリエイティブが一気に進化し、Unreal Editorで直接マップを制作、もしくは完全に独自のゲームも制作することが可能となりました。それがUEFNです。

Unreal Editor for Fortnite のドキュメント

更にUEFNには現状世界で唯一動作する環境のスクリプト言語『Verse』が搭載されています。VerseはBPと違ってテキストで記述する必要があるスクリプトですが、最初からゲームやリアルタイム性の高いコンテンツでの利用を想定されており、非常に高速に動作します。

dev.epicgames.com

このVerseという全く新しいスクリプト言語は非常に良く出来ており、今回はUEFNとVerseを触ってみた流れを少しまとめてみました。フォートナイト勢としては非常に素人な自分ですが、UE勢の視点からUEFNの内容を解説してみたいと思います。

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UE5 スナップコンテナでちょっとだけノードコンパクト化

UE5.1からの新機能にSnapと呼ばれるノードが実験的に追加されたそうです。ちょっと面白いノードだったので取り上げてみようと思います。

プラグイン形式になっているので、まずはプラグインをオンにする必要があります。

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