Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

第5回 UE4ぷちコン作品を作りました

今回もUE4のゲームコンテストこと、UE4ぷちコン用の作品を作って応募しました。ぷちコンの詳細については以下から。

historia.co.jp

今回のテーマは愛(AI)ということで、それを題材にして作ったのが以下の作品です。
1080pの60fpsで録画しているのでぜひYouTube上で直接再生してみてください。

www.youtube.com

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UE4 ブループリントのノードを繋いだまま無効化する

UE4.11からの新機能でブループリントのノード単体を無効化する機能が実験的に追加されました。とても有用な機能にも関わらず、リリースノートにもそれらしい記述を見つけられなかったので、本当にこっそりと追加されたことになります。

これは標準では有効化されていません。
"エディタの環境設定"→"ブループリントエディタ"→"Experimental"内にある"Allow Explicit Impure Node Disabling"のチェックをオンにします。

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これで有効化されることになります。

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UE4 DerviedDataCacheについて

UE4を使っているといつのまにか大量のディスク容量を消耗していることがあります。
これはHDDやSSD内に保存している"DerviedDataCache"というデータキャッシュが蓄積されているからです。

このデータキャッシュは初回アセットロード時に、次回以降にその読み込みを高速化するための仕組みです。シェーダーコンパイルが初回ロード時にのみコンパイルされ、それ以降はマテリアルを変更しない限りコンパイルされないのもこれのおかげです。

ただし、このデータキャッシュは基本的に消す仕組みがなく、放置していると貯まっていく一方です。

f:id:alwei:20160407192654p:plain

気付かないうちにこれだけのキャッシュを使っていることもよくあります。注意しないとあっという間にディスク容量を圧迫するので、定期的に削除していくことをおすすめします。フォルダーの場所はWindowsのデフォルトの場合は以下にあります。

C:\Users\UserName\AppData\Local\UnrealEngine\Common

"UserName"の部分だけ自分の使用しているユーザー名に置き換えてください。
またエンジン用のコンテンツはその"Common"フォルダーよりひとつ上の階層にそれぞれ"DerviedDataCache"があり、こちらを削除するとエンジンコンテンツでも再度起動した再にシェーダーコンパイルが走ります。

ノートパソコンやSSDのみでUE4を利用している方はこれを定期的に削除した方が効率的にディスク容量を使うことができますので、よく覚えておくといいでしょう。

UE4 Anim Dynamicsを使ってアニメーションに物理を入れる

UE4.11の新機能にAnim Dynamicsというシンプルで高速な物理シミュレーションをスケルタルアニメーションの中に導入できる機能が実装されました。

これの良いところはまず『高速であるところ』、次に『物理機能として独立している』、更に『ボーン単位で細かく調整可能』といったところです。

逆に欠点は『シンプルな調整しかできない』というところです。シンプルなので複雑な当たり判定をつけるといったことはできません。様々なものと当たり判定をとりたいといった場合には既にUE4内にある物理アセットを使って調整しましょう。

では早速解説していきましょう。

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UE4 Unreal Engine 4.11.0リリース!個人的な注目ポイント

無事先日にUnreal Engine 4.11.0がリリースされました。
以下がリリースノートの情報です。

Unreal Engine 4.11 Release Notes | Unreal Engine

f:id:alwei:20160402130620p:plain

膨大な情報量なので、とても追いきれません。
とりあえず日本語で読めるように大きな追加点と修正点をまとめておきます。

・マルチスレッドによるパフォーマンスアップ
・リアリスティックヘアシェーダーの追加
・リアリスティックアイシェーダーの追加
・リアリスティッククロスシェーダーの追加
・スキンシェーダーの改良
・キャラクターに対して落ちるカプセルシャドウの追加
・パーティクル用被写界深度
・ディザーを使った半透明マスク
・ディザーを使ってのLOD切り替えのクロスフェード
・階層式LODの改良
・VR用インスタンスステレオレンダリングの追加
・物理を利用せずに動く高速なダイナミックアニメーション機能追加
・ゲームプレイ中のスケルタルメッシュのアニメーションを録画する機能追加
・更にハイクオリティとなった被写界深度
・各種プラットフォームのSDKを最新版へ更新
DirectX 12対応の改良
・XboxOneのためのDirectX 12サポート
・Max OS X El CapitanでMetal APIに対応
・ライティングビルド高速化(約2.4倍)
・照明の入る位置を伝えるライトマスポータル追加
・メッシュからコピーすることが可能なアニメーションポーズノード追加
・LOD時にボーンを自動的にリダクションするツール追加
・パーティクルのスプライト描画を自動的にカットアウトし、3倍高速化
・半透明ライティングを頂点ごとに照明設定することにより高速化
・3つまでのライティングチャンネル機能追加
・サウンドのステレオ空間化対応
・サウンドの方向に対する制御可能となるフォーカス機能
・サウンドのオクルージョン(遮蔽物による影響)対応
・サウンドの並列実行
・マスクベースなアニメーション同期
・アニメーションモンタージュの曲線ブレンディング
・階層式LOD用のアウトライナを追加
・複雑なテキスト(アラビア語など)レンダリング対応
・より詳細なブループリントの検索機能追加
・VRHMD用のカメラ機能をより使いやすいように改良
・VRステレオレイヤー機能追加
シーケンサーのメジャーアップデート

大きなところではキャラクターにおけるリアルな表現なシェーダーやパフォーマンスの改善が多くを占めています。またVR周りではインスタンスステレオレンダリングと呼ばれる技術で更に高速にレンダリングしたり、VR用カメラの使い勝手も上がっています。

ライティングビルドの高速化やライティングチャンネル機能追加も嬉しいところ。
サウンドもかなり多く機能が追加されています。シーケンサーも多く改良されています。

これより以下は上記以外の個人的な注目ポイントをピックアップしていきたいと思います。

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UE4 アニメーションの切り替えを列挙型(Enum)で行う

UE4でアニメーションを行うためには、本来はアニメーションブループリントを使ってアニムグラフ上で管理する必要があります。
しかし場合によってはアニムグラフ上で全てのアニメーションをステートマシンで管理すると複雑なステート遷移により面倒なこともあります。
そのためにUE4にはステートマシンを使わないアニメーションの再生方法も多数用意されています。

今回はあえてステートマシンを使わずにアニメーションの切り替えを行う方法を解説します。
ステートマシンを使わなくても管理するわかりやすい方法として、列挙型(Enum)を使う方法があります。

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