Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

UE4 プラグインを自分でビルドしてみる

UE4のプラグインは基本的にC++ソースコードで書かれており、ビルド済みのバイナリーファイル(DLL)が入っていればビルドせずにそのまま使う事が可能ですが、バージョン違いだったり、バイナリーファイルが提供されていない場合もあります。

この場合は自分でソースファイルをビルドする事で使用可能となる事が多いです。今回はプラグインが動かなかったりした場合に自分でビルドしていく方法を紹介していきたいと思います。

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 まずはVisual Studio or Xcodeの導入

ビルドに必要なコンパイラーとツールを事前に導入しておく必要があります。

今回はWindowsを使いますので、Visual Studioを事前にダウンロードしておきます。

Visual Studio Community 2013 - Visual Studio

個人で開発される方なら Visual Studio Community 2013を使いましょう。こちらは無料で利用ができます。UE4の場合は2013以降のバージョンが必要です。

Mac OSを使っている方はXcodeを導入してください。なおこれらの画面はWindowsですが、基本的にMac OSでもやる事は同じだと思います。

プラグインを用意しておく

使用したいプラグインなどを用意しておきます。今回は下記のSpriteStudio5のSS5PlayerForUnrealEngine4プラグインを使わせていただくことにしました。

github.com

プラグインを使用する際のライセンスなどには常に注意してください。

ダウンロードはページ内にある、"Download ZIP"ボタンを押してプラグイン一式をダウンロードしてください。

プロジェクトを用意しておく

プラグインを使用するプロジェクトを用意しておきます。この時、C++プロジェクトだった場合には特にやる必要がありませんが、ブループリントプロジェクトだった場合には、C++プロジェクトを生成しておく必要があります。

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エクスプローラー上から".uproject"ファイルを右クリックして"Generate Visual Studio project files"を選択してください。この時にエラーがでる場合、別の方法でC++プロジェクトを追加します。一旦そのままLaunch gameでエディターを開きます。

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メニューのファイルから、プロジェクトにコードを追加を選択して、その後のダイアログで選択クラスNoneのままで名前も変更せずに、クラスを作成してください。これでC++プロジェクトが追加されます。C++プロジェクトが追加されたら一旦エディターを閉じます。

プラグインを配置してビルド

プラグイン用のフォルダー"Plugins"を下記のように作成しておきます。

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このフォルダーの中に今回使用するプラグインを入れておきます。このフォルダーにあるプラグインのルートフォルダーには必ず".uplugin"というファイルが入っている必要があり、このファイルが"Plugins"フォルダーに入っていると認識されれば自動でプラグインがロードされます。

それではそのまま ".uproject"ファイルを開きます。SS5PlayerForUnrealEngine4プラグインの場合、UE4.7向けのバイナリーは最初から提供されていますので、4.7であれば何事もなく起動ができるはずです。

今回はビルドをしたいので、4.7を使っている方はプラグイン内にある、"Binaries"フォルダーを削除してみてください。その状態で起動すると以下のようなダイアログがでてきます。

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この状態で、"はい"を選択するとビルドが始まります。ここでビルドが上手く動かない場合、Visual StudioXcodeがインストールされていない可能性がありますので、ご確認ください。

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ビルド中は"Show log"ボタンを押すと以下のようにビルドログを見ることができます。このような画面がでていればビルドが行なわれている証拠です。この後、正常にプロジェクトが立ち上がればビルドが成功しています。

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メニューから"ウィンドウ"→"Plugins"でプラグインが有効になっている事を確認します。

プロジェクトが立ち上がらない場合

ビルド自体に失敗している可能性があります。この場合には自分でC++コードを修正するか、作者に問い合わせてバージョンの違いによって起きている問題を連絡し、修正してもらう必要があります。

もし貴方が自分で修正できた場合にはプラグイン作者と連絡を取り、『問題があったけど修正できたよ~』ということを伝えてあげる事をオススメしたいです。基本的にプラグインは無料で配られているものが多く、コミュニティにより成り立っているものが多いからです。

基本は世界中どこであっても皆で持ちつ持たれつの関係です。