今回はよく勘違いされる、トリガーボックス(Box Trigger)とトリガーボリューム(Trigger Volume)の違いについて解説します。
このふたつ、本当によく似ていて最初は『なんでふたつあるの?』と思っていましたが、それぞれ明確に別物です。
見た目ではほぼ一緒ですけどね。
用途はまったく同じ
最初に別物と言いましたが、用途自体はまったく同じです。どちらもコリジョンプリセットは"Trigger"になっており、コリジョンがオーバーラップした際にイベントが呼ばれます。
どちらもアクターの選択からレベルブループリントへとイベントが追加できる点でも同様です。この辺りは全く差異はありません。
では一体どこが違うのか?
トリガーボックスはブループリント化が可能
まずトリガーボックス側ですが、こちらは他のアクターと同様、ブループリント化することが可能です。アクターを選択しながら、"ブループリント/スクリプトを追加"を選択してください。
ブループリント化した後は通常のオーバーラップを持つ、アクターとして扱うことができますし、ここから自由にカスタマイズすることが可能です。
トリガーボリュームはブラシベース
次にトリガーボリュームについて。こちらはボリュームというカテゴリーですが、このボリュームというものはBSPブラシと同じ扱いとなります。
BSPブラシは元々ブループリント化することができません。理由はわかりませんが、ブラシはあくまでもテスト段階で使うべきものという想定があるのかもしれません。
ブループリント化ができないというのは大きなマイナスですが、代わりにブラシの機能をそのまま活用することが可能です。
ブラシは簡単に形状を変更することが可能です。
またブラシ形状によっては細かいブラシの設定が適用可能です。
実際に使用するかはわかりませんが、このような形のコリジョンもすぐに生成できます。
ブラシベースであれば直接コリジョンのメッシュジオメトリ編集も可能です。
モードパネルから一番右にある"ジオメトリの編集"モードを選択します。
ジオメトリ編集では、頂点、エッジ、面などメッシュのモデリングと同じ感覚でコリジョンの形を調整することが可能です。これはトリガーボックスにはない大きい利点でしょう。
上手く使いわけるべし
トリガーボックスはブループリント化できる反面、デフォルトのボックスコリジョンしか利用することができません。もちろんその後に別の形のコリジョンを割り当てることも可能ですが、ブループリント化して上手く活用することになります。
トリガーボリュームはブループリント化することはできませんが、ブラシベースなだけあって、コリジョンの細かい調整が可能です。いい感じに自分でコリジョンを編集したければトリガーボリュームを利用しましょう。
これらの違いを知っていればそれぞれを別の用途で利用できるようになるはずです。