Let's Enjoy Unreal Engine

Unreal Engineを使って遊んでみましょう

UE4 リリース向けパッケージを作る際にやるべきこと

さて、今年の夏コミことC88にですが、私も参加することになっています。

詳細は以下より確認してみてください。

さて、今回はコミケに限らずゲームをリリースしたい時にパッケージを作る時の様々な注意点に関して説明したいと思います。

説明はUE4.8ベースですので、それ以前の場合ですと今回の項目にないものもあるかもしれません。そして説明はあくまでもWindows PC向けです。MaciOSAndroidなどその他の環境までは考慮していません。

 ビルドコンフィギュレーションを出荷用(Shipping)にする

まずこれは誰もがやっていると思いますが、一番最初に設定しておく必要があります。これでビルドされたファイルはエディター環境と切り離されて、ゲーム用に必要な部分だけになります。

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まずはプロジェクト設定からサクっと設定してしまいましょう。

不要なプラグインをオフにする

これはやっていない人も多いかもしれません。例えばVRゲームを作らない人にOculus Riftプラグインは必要ないですよね。

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こんな感じでEnabledのところのチェックを外しておきましょう。他にもデフォルトで不要なプラグインがかなりチェックされていたりします。これを外すと多少ですが、実行ファイルが小さくなったり、色々とメリットがあったりもしますので自分で必要ないと思ったものは外しておきましょう。

不要アセットの削除

実際にプロジェクトに使用されているアセット以外を削除して、パッケージサイズを小さくする方法です。これは過去にも一度紹介しています。

もしくはレベルのファイルを直接"移行"させて、そこに関連するアセットをまるごと一覧化してしまうという手もあります。ただしこれらの作業は失敗するとプロジェクトごと破損してしまう可能性もありますので、バックアップをとるかしっかりソースコントロールから元に戻せるようにしておいた方がよいと思います。

アセットの圧縮

これは最近追加されたオプションですが、プロジェクト設定内のパッケージ化で"Create Compressed cooked packages"というオプションにチェックすると、アセットが劇的に小さくなります。

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 特にチェックをしたからといって違いが出るわけでもなく、個人的には問答無用でチェックしておいてもよいかと思っています。何か問題が発生したら教えてください。

他に設定しておくべきオプション

他にも設定をしておくべきオプションが、プロジェクト設定→パッケージ化の中にあります。それぞれ4.8であれば存在していると思うので、探してみてください。

 

Full Rebuild → ゲームを最終的にパッケージ化する際には必ずチェックしておいてください。パッケージがフルにリビルドされるので、余計なキャッシュを使わない綺麗なパッケージデータになります。

 

Use Pak File → アセットファイルを1つのファイルにパックします。最終的なディスクアクセスを速めたりなど様々な効果があり、確実にチェックをしておくべきオプションのひとつです。

 

Include Debug Files → その名前の通りデバッグファイルを含むことになります。当然リリース時にはいらないのでチェックを外しておいてください。

 

Include Prerequisites → 文字だけ見ると必要なファイルを含むかと思うのですが、なくてもゲームは動きます。問題ありませんので、チェックを外しておいてください。もしかすると動かないPCもあるかもしれません。動かない場合にはチェックを入れてください。

※追記

なくても動きますが、これにチェックを入れておくとUE4を実行するために必要なVisual C++ランタイムやDirectX RuntimeのインストールをUE4の実行ファイルから直接インストールできるようになるようです。一般向けユーザーに配布するのであれば無難にチェックをしておいた方がよさそうです。

 

Localizations to Package → ローカライズ情報が入っていないのであれば全て不要です。チェックを全て外しておき、日本語あたりにだけでもチェックを入れておいてください。

 

Include Crash Reporter → これはUE4のクラッシュレポーターなので、EpicGamesに送られる情報です。実際に自分たちのゲームのクラッシュレポートが受けられるわけではないので、これもチェックを外しておきましょう。

上記の設定でかなり余計なファイルがなくなる

実際に上記の設定をしていけば、パッケージの中には最低限の情報だけになり、軽量化されていきます。不要なものまで一緒に詰め込む必要はありませんので、UE4でゲームをリリースする際にはぜひチェックしてみてください。

また可能であればゲームのスプラッシュイメージやアイコン画像などを設定してみてください。細かい部分もどんどん華やかになっていきます。