UE4での作業はとてもマシンパワーが必要になります。
それゆえになかなか開発が出来ないという方もおられると思います。
しかし実際のところはDirectX11世代に対応しているGPUさえあれば意外と動かす事が可能だったりします。
今回は設定を変えてみることにより、どこまで実際軽量化できるのか試してみようと思います。
完全にフルパワー状態からスタート
今回は最もUE4でもパワーを使っていると思われる、通称"Elemental Demo"を使って計測してみます。その前にうちで使っているマシンのスペックを公開しておきます。
Windows 7 64bit
12GB RAM
Geforce GTX 650 Ti BOOST
大体最近のPCとしてミドルスペック程度でしょうか。
ちなみにこのPCは既に6年使っています。
ではスペックでElemental Demoを起動した状態のFPSを測ってみます。
38.17 FPSとでています。結構遅いです。さすがはElemental Demo。
ではここから変えていきましょう。
エディターにかかっているMSAAを切る
UE4のエディターには実はデフォルトで4x MSAAアルゴリズムのアンチエイリアスがかかっています。これを"No MSAA"に切り替えます。
これでFPSをみてみます。
ほんの少し上がりました…元々あまり負荷にはなってなかったようです。
デフォルトポストプロセスを切る
初期設定では何も設定をしなくてもポストプロセスがかかるようになっているので、これを一度全部切ってしまいます。
これでFPSを計測。
大体3FPS近く上がっているので、効果はあるようです。しかしポストプロセスによるエフェクトがなくなり、明らかに絵の品質は落ちてきました。
レンダリング品質を落とす
これはもういきなりの手段ですが、レンダリング品質を落とします。
以下のようにSettingsの中にエンジン拡張機能という部分があるので、一気に"低"まで落としてみます。
この状態になると絵のクオリティーが一気に落ちます。
が、58FPSまで上昇しました。
最後の手段は解像度変更
最後に一番効果が大きいと思われる画面自体の解像度を変更します。
Full HDの1920 x 1080から一気に1366 x 768まで落としてみます。
解像度も落ちて色々狭い状態になってしまいましたが、ギリギリちゃんと使える程度には問題ありません。この状態でFPSが72。
色々犠牲になってもいいという人向け
ここまで来ると軽いのは軽いですが、クオリティーに関してはもうなんとも言えません。でも「絵が綺麗なのよりもまずは快適に使いたい!」という人にはいいかもしれません。実際作業中には絵が綺麗なことは重要ではありませんから。
UE4は最低限、DirectX11が動くGPUとメモリー4GB程度あればそこそこなんとか動きます。もしある程度ロースペックでも動かしたいという人がいればこういうやり方もありかな~と。
しかし満足に開発したい場合はやはりCPU&GPUやメモリーはしっかりと用意した方がいいのは間違いないです。